とんでもない湯通しで仕立てられているケースが大変多く目に付きます。結城紬をキモノに仕立てる前に、産地での湯通し(糊抜き)を必ずして下さい。
「湯通し」とは、織る前につけた糊を糸の芯にわずかに残して抜く作業で、結城紬を完成させる上で、重要な最終工程です。
湯通しの不良は、折り目切れやこじわの原因になります。また、結城の独特のやわらかさと風合いが最大限に引出されないのみでなく、着心地が大きく損なわれると言う
残念な結果になりかねなません。
ですから結城で湯通しをして、はじめて結城紬が完成されるといえます。
当社では、長年結城紬を取り扱ってきた信頼のおける専門家に湯通しを委託しております。気になる点がありましたらぜひ当社にご連絡ください。
Step1 シミ、汗、ホコリなどの有無をお調べ下さい。
Step2 和服用ハンガーにかけて、2時間ほど風通しの良い所で陰干しをして下さい。
汗をかいた場合には裏返しをしてください。
Step3 ホコリは柔らかいブラシを軽く使い、シミはおくれると取れにくくなりますから、
早急に専門店におまかせして下さい。染み抜き剤などによる強い摩擦は避けて下さい。
Step4 衿、袖口などの垢落としは、白いタオルの上に汚れた側を当てベンジンをガーゼに浸して、
上から軽くたたいて汚れをタオルに吸いとらせてください。
糊気の無い木綿の白布をキモノにあて、霧を平均に吹いてアイロンを軽くかけ、しわを伸ばします。
または、霧を吹いたらたたんで座布団を乗せて数時間放置します。
この場合、もう一度風に当て湿気をとります。
湿気を嫌いますので、糊気のない木綿の白布、または風呂敷に包み、タンスの上段にしまいます。
防虫剤・防湿剤は、直接生地に触れないように入れ、
7月下旬の土用のそよ風の日に陰干し(10時〜14時)をして下さい。
新築の家屋は湿気がこもりがちのため、天気のよい日にタンスの裏側まで風を入れて下さい。
本場結城紬は洗い張りで風味を増すものです。
結城にて洗い張りをしていただきますと、結城紬に最適な技術で洗い張りを行いますので、
より、結城紬の良さを最大限に引き出すことができるかと思います。